貨幣とは
貨幣って何?
■概要
貨幣とは決済(流通)手段、価値尺度、価値貯蔵の3つの機能を持つもののことです。
現在の日本では日本銀行が発行する硬貨が貨幣に該当し、紙幣とは区別されています。
貨幣は上記3つの機能があるもののことなので、硬貨以外でも貨幣として利用されるものも多くあります。
たとえば、刑務所における受刑者間の取引はタバコを貨幣として行われることがありました。
■貨幣の3つの機能
貨幣は以下の3つの機能を有しているもののことです。
1.決済(流通)手段
社会で行われる様々な取引の決済手段として利用でき、取引の決済が貨幣の移転と流通を通じて行われることが貨幣の1つ目の機能です。
貨幣が登場する以前の物々交換では交換手段の商品を持ち運ぶのも困難だったため、軽くて持ち運び可能な貨幣の登場によってよりスムーズな経済活動が可能になりました。
2.価値尺度
貨幣の2つ目の機能は価値尺度です。
貨幣が登場する以前の原始的な取引は物々交換を通じて行われましたが、それではある商品の価値を測定することが困難でした。
たとえば、ある人にとって牛1頭は魚10匹と同等の価値ですが、別の人は牛1頭と魚20匹を同等の価値と考えるなど、物の価値が非常に主観的でした。
しかし、貨幣の登場によってより客観的な価値を知ることができるようになりました。
また、物々交換の時は互いに欲しい物がマッチングしないと取引できませんでしたが、貨幣を利用することでより活発な取引が可能になりました。
3.価値貯蔵
貨幣の3つ目の機能は価値貯蔵です。
物々交換の時代は取引をしたとしてもその価値を保存できませんでした。
たとえば牛1頭と魚10匹を交換したとしても、牛も魚もいずれ死んで腐ってしまうので取引によって生じた利益を保存できませんでした。
しかし、貨幣を利用すれば腐る心配も無いので経済的な利益を長期的に保存することが可能になりました。
貯蓄は投資につながるため、社会の経済発展のために貨幣による価値の保存は非常に重要な機能でした。
■貨幣の時間価値
今年1万円受け取るのと来年に1万500円受け取るのとではどちらが得でしょうか。
たとえば、今年1万円を受け取って年率10%で運用できれば来年には1万1000円になります。
つまり、今年の1万円は来年の1万1000円の価値があるということになり、この考え方を割引現在価値といいます。
この場合、来年に1万500円受け取るよりも今年1万円をもらったほうが得ということになります。
「ワードサーチ」は日常雑学・各種専門用語や業界用語などの意味を初心者にも分かる様に解説している用語集サイトです。
IT用語、お金・投資用語、ビジネス用語、日常雑学用語等を調べる際にご活用くださいませ。