日本銀行とは
日本銀行って何?
■概要
日本銀行とは日本の中央銀行であり、物価の安定や金融システムの安定を目的として紙幣の発行や金融政策の実施等を行っています。
中央銀行であるため一般的な商業銀行とは違い、非常に特殊な銀行となっています。
国の資金を管理する政府の銀行としての役割をはじめ、民間の銀行に資金を貸し出す銀行の銀行としての役割も果たしています。
■公開市場操作について
日本銀行は金融政策を通して景気を安定させようと様々な施策を実施しています。
その中でも特に有名なのが公開市場操作(オペレーション)です。
公開市場操作とは、債券や手形の売買を通して市場に流通する通貨量をコントロールすることです。
公開市場操作で通貨量をコントロールすることで、マネーサプライや金利をコントロールするという狙いがあります。
公開市場操作には、市場から国債等を大量に買い上げて市場に資金を供給する買いオペと、市場に国債などを売却して市場から資金を回収する売りオペの2つがあります。
買いオペは市場に資金を供給することで金利を下げる効果があり、景気低迷で金融市場に流通する資金が少なくなったときなどに行われます。
一方売りオペは市場から資金を回収することで、市場に流通する通貨量を減らして金利を上げる効果があります。
■公定歩合について
公開市場操作と並んで有名な政策が公定歩合です。
公定歩合とは日本銀行が民間の商業銀行に貸し出しを行う際に適用される基準金利のことです。
公定歩合は各金融機関の資金調達コストにも影響を与えるため、金利などにも影響を与えます。
94年の金利自由化以前まではこの公定歩合を上下させることで金利を調整してきましたが、金利自由化によって公定歩合が持つ政策金利としての地位は低下しました。
■最後の貸し手として役割
日本銀行は最後の貸し手として役割も果たす銀行となっています。
最後の貸して手とは、一時的な資金不足に陥った金融機関に対して資金供給をする主体がいない場合は、日本銀行が最後の貸し手として資金供給を行うことです。
これはシステミック・リスクを回避することを目的としたもので、必要な場合は担保をとらずに貸し付けを行うこともあります。
システミック・リスクとは、ある個別の金融機関の破綻が別の金融機関の破綻を招き、破綻の連鎖が金融システム全体に及ぶリスクのことです。
銀行は銀行同士でつながりがあるのはもちろん、企業などの融資を通して実体経済にも強く結びついているため、1つの金融機関の破綻がきっかけで連鎖倒産が起きてしまうことをシステミック・リスクとよびます。
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