デリバティブとは
デリバティブって何?
■概要
デリバティブとは金融派生商品とも呼ばれ、原資産と呼ばれる基礎となる商品(通貨、債券、株式、原油等)の価格が変動することによって、相対的にその価値が決まる金融商品のことです。
デリバティブ取引には将来の売買価格を取引する先物取引や、金融商品の売買を行う権利を取引するオプション取引などがあります。
基本的には金融商品の価格変動リスクを回避し、低コストで資金を調達するために利用されますが、最近はデリバティブ取引自体が投機の対象となっているケースも散見されます。
■デリバティブの特徴
ここではデリバティブの特徴について解説していきます。
1.差金決済が可能
デリバティブは差金決済が可能なため、レバレッジをかけて運用することができます。
レバレッジとはテコのことで、一定の金額を証拠金として担保にすればその資金の何倍もの金額を運用できるシステムのことです。
たとえば100万円を証拠金として1000万円を運用すれば10倍のレバレッジがかかっていることになります。
レバレッジをかけると少ない資金で大きな利益を得ることもできますが、大きな損失を抱えることもあります。
デリバティブ取引で大きなレバレッジをかけることによって多額の損失を抱えるケースは頻繁にあり、企業はもとより地方自治体などもデリバティブ取引で多額の損失を出しています。
2.ショートポジション(空売り)が可能
デリバティブ取引ではショートポジションをとることができます。
ショートポジションとは空売りのことで、金融商品の価格が下がるほど利益が出るポジションのことです。
逆に金融商品の価格が上がると損失が膨らみます。
デリバティブではショートポジションをとることができるため、相場が上がっても下がっても利益を出すことができます。
■デリバティブの種類
デリバティブには大きく3つの種類があります。
1.先物取引
将来の売買契約(価格や個数)について現時点で契約をする取引のことです。
事前に契約をすることで価格変動リスクを回避することができます。
2.オプション取引
オプション取引とは、ある金融商品をあらかじめ決めておいた価格で売買する権利のことです。
売買する権利であるため、自分に不利になる価格になれば権利を行使しないということもあります。
たとえば、A社の株を1年後に1株100円で売る権利を持っているとして、1年後にA社の株が120円になれば権利を行使せずに市場価格で売り、逆に80円であれば権利を行使して1株あたり20円の儲けになります。
3.スワップ取引
同じ通貨で異なる金利を交換して金利変動リスクを回避するのがスワップ取引です。
金融機関を中心に非常に重要な取引となっています。
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