為替介入とは
為替介入って何?
■概要
為替介入とは、各国の政府や中央銀行が外国為替市場の急激な変動を緩和することを目的にして自国通貨を売買して自国通貨のレートを一定に保とうとすることです。
自国通貨のレートが過度に変動したりすると、輸出入に影響を与えて実体経済にも悪影響が及ぶ場合があります。
そうした事態を回避するために中央銀行などが外国為替市場で売買することで自国通貨を一定のレートに保とうとすることがあり、それを為替介入と呼びます。
変動相場制においていままで様々な国が実施しており、為替レートが変動する1つの要因となっています。
■介入方法
日本においては財務省が介入の判断を行い、日銀が実際の売買取引を行います。
外国為替資金特別会計などが円資金を捻出し、円売りドル買いなどの介入を行います。
円買いドル売りの場合は外貨準備高を利用して介入を行います。
介入することによって通貨レートを変動させることもできますが、近年は為替市場が巨大なため、介入をしてもあまり効果を得られないこともあります。
■介入の種類
為替介入にはいくつかの種類があります。
ここではそれぞれの介入の種類について解説していきます。
単独介入
介入が必要と判断した1国が単独で介入することです。
単独で行うため、時にはあまり効果が得られないこともあります。
協調介入
各国の利害が一致して介入が必要と合意が得られたとき、複数の国が協力して介入することをいいます。
委託介入
為替市場は世界中で取引されているため24時間動いています。
そのため、自国の金融市場が開いていない時に他国の通貨当局に委託する形で介入することをいいます。
覆面介入
中央銀行が介入の事実を通知せず、秘密裏に介入を行うことをいいます。
口先介入
介入を示唆する発言を繰り返すことで市場に警戒感を与え、市場心理をコントロールすることで介入せずに為替レートに影響を与える方法です。
口先介入だとわかるのは実際に介入が行われなかった後のことなので、介入が行われなかったことではじめて口先介入と断定することができます。
逆委託介入
委託介入とは反対に外国の通貨当局から委託されて行う介入のことです。
不胎化介入
為替介入によって市場に放出した資金を別の手段によって吸収し、通貨量(マネーサプライ)が変化しないように介入する方法です。
非胎化介入
不胎化介入とは対照的に、市場に流出した資金を吸収せずに通貨量の変化を放置する介入方法です。
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