PDFとは

PDFって何？

■電子文書のためのファイル形式

PDFはPortable Document Formatの各単語の頭文字を取ったもので、Adobe Systems社によって開発された電子文書のためのファイル形式です。
PDF形式のファイルには.pdfという拡張子が付けられます。
このPDFは、従来パソコンで作成したドキュメントを紙面上にプリントアウトして使用していたのを、そのまま電子データで扱うことを目的としています。
そのため、作成したドキュメントを電子データのまま扱うために便利な機能や特徴を備えています。

■PDFファイルの作り方

PDFファイルを作るときは初めからPDFファイルとして作成するわけではなく、WordやExcelのような、目的とするドキュメントを作成しやすいアプリケーションを使用してファイルを作成します。
その後、専用アプリケーションを使用して、ファイルをPDF形式へと変換します。
他のアプリケーションで作成したファイルをPDF形式に変換できるアプリケーションとしては、PDFの開発元であるAdobe Systems社の提供するAcrobatが有名ですが、それ以外にもさまざまな互換ソフトも存在し、中には無料のものも存在します。

■PDFファイルの表示方法

PDF形式のファイルを表示するためには専用のアプリケーションが必要です。
ただし、PDFファイルの作成機能を持たない表示専用のアプリケーションは、Web上で無料配布されているものが多く、容易に導入することができます。
PDF表示用のアプリケーションとしては、PDFの開発元であるAdobe Systems社の提供するAcrobat Readerがとても有名です。
また、最近のOSやブラウザは、標準機能でPDFファイルの表示ができるものも増えていて、PDFファイルがより扱いやすいものへと変わってきています。

■PDFの特徴１　システム環境への依存度が低い

多くのアプリケーションは、作成したデータはそのアプリケーション独自の形式で保存します。
そのため、保存されたファイルを開き内容を参照するためには、作成時と同様のアプリケーションが必要になります。
しかし、作成したファイルをPDF形式に変換することで、元のアプリケーションの種類に問わずAcrobat ReaderのようなPDFファイルを表示できるアプリケーションさえあれば、ファイルを開き内容を参照できます。
また、多くのアプリケーションは、フォントを表示する際にはそのPC環境に存在するフォントデータを使用して表示します。
つまり、そのファイルを作成したのとは異なるPCで表示する際、ファイル内で使用されているフォントがPC内に存在しない場合、表示に使用されるフォントが作成時とは違ったものに変わってしまいます。
そして、そのことが原因で、文書のレイアウトが崩れてしまう可能性もあります。
PDF形式のファイルでは、使用されているフォント情報自体をファイル内に含めて保存するため、表示するPCの環境に依存することなく、作成時のままの状態で表示できます。

■PDFの特徴２　豊富なセキュリティ機能

PDFファイルには、特定のユーザにしか内容を表示できなくしたり、印刷を禁止したり、テキストコピーを禁止したりと、操作に制限を設けることができます。
また、電子署名と呼ばれる技術を利用することで、ファイル内容の改ざんを検知することもできます。