債務不履行リスクとは
債務不履行リスクって何?
■概要
債務不履行リスクとはデフォルトリスクや信用リスクとも呼ばれ、債務者の財務状態が悪化することで債権の回収が非常に困難または不可能になるリスクのことです。
たとえば、銀行の融資先である事業会社の財務状態が悪化して経営破綻してしまった場合、銀行は元本や利息を回収できなくなります。
このようなリスクのことを債務不履行リスクといいます。
また銀行だけでなく、取引関係にある会社間で売掛によって取引をしていた場合、相手方の財務状態が悪化して売掛金が回収できなくなることも債務不履行リスクと言います。
つまり、債権者が債務者から債権を回収できなくなるケース全般のことをいいます。
■金融機関における債務不履行リスク
金融機関においては与信先の財務状況が悪化して資産が減少することで損失が発生するリスクを債務不履行リスクといいます。
この債務不履行リスクを最小限に抑えるため、融資基準など与信ポリシーを設定するなどしています。
また、貸倒引当金を計上して実際の債務不履行に備えるなどしています。
バブルの頃は与信ポリシーが機能せず、甘い審査で大量の貸し付けを行ってしまったため大量の不良債権が発生してしまいました。
■ビジネスにおける債務不履行リスク
ビジネスにおいては売掛などの掛取引等で債務不履行リスクが存在します。
取引先の財務状況が悪化することで売掛金の回収が不可能になれば、自社も連鎖倒産する可能性もあるため適切なリスク管理が必要です。
そのため、売掛で販売する時は取引先ごとに与信枠を設けてその枠内でのみ売掛を認めるなどの対策が必要になります。
また、貸倒引当金を計上して実際の債務不履行に備えるなどの対策も必要です。
■個人の資産における債務不履行リスク
個人の資産運用における債務不履行リスクは、たとえば預金先の銀行が破綻するなどして銀行から預金が引き出せないことです。
この場合、ペイオフによって元金1,000万円とその利息は保証されますが、それ以上は保護の対象外になります。
そのため、1,000万円以上預金する場合は複数の金融機関に分散して預金する等の対策が必要です。
また、資産運用を目的とした債券を購入したとき、その債券の発行体(企業や国)が債務不履行に陥る場合もあります。
こうした場合に自分の資産の大部分を投資していたりすると、莫大な損失を出してしまうため分散して投資をすることが債務不履行リスクを最小限にするためにも重要です。
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