厚生年金基金とは

厚生年金基金とは

厚生年金基金って何?

■厚生年金基金とは

大前提として、厚生年金基金とは国が運営する公的年金ではなく、企業が運営している企業年金である、というものがあります。
厚生年金と言われる公的年金制度がありますが、それとは全く別物であると言うことです。
おおまかに年金という大きな仕組みは変わらないのですが、上記の内容を把握していないと損をしてしまう可能性があるのです。
まずは、この仕組みを説明しようと思います。

■仕組み

まず、国民は全て国民年金制度に加入する義務があります。
さらに企業に務める労働者は厚生年金制度に加入する義務が発生します。
そして義務ではない年金としてこの上に厚生年金基金が存在しています。
務めた企業がこの基金に加入しているかどうかで自身が加入するかどうかが決まります。
これだけ見ると、基金に加入していると納める金額が増えるのではないかと考えるでしょう。
ですが逆で、保険料は変わりません。
加入者は通常の国民年金、厚生年金の保険料を支払うのですが、基金が厚生年金の一部を代行して支払いをするのです。
では、代行された分がどこに行くのかというと、それが基金に納められます。
そして将来年金が支給される際、国からは国民年金が本来の、厚生年金が一部の額、基金からはそれまで納めていた厚生年金の一部の分と上乗せ分や加算分が増された年金が別に支給される、という仕組みになっています。
つまり、加入していないのと保険料は同じで、支給額が上乗せ分増える仕組みなのです。

■現状と今後

基金が企業年金であるということで現在、いくつかの問題があります。
国民年金や厚生年金は国によって支給されるのですが、基金の年金は請求しなければなりません。
厚生年金と名前が似てるために基金に加入していることを知らずに、請求をし忘れることも多いようです。
また、基金は企業ごとに存在していますので、複数勤務していた場合はそれぞれの基金に請求する必要もあり、それも請求忘れが少なからずあるようです。
仕組みで説明したように厚生年金の一部は基金に支給される仕組みになっていますので、請求を忘れると厚生年金が本来よりも少ない額で支給されてしまうのです。
基金に加入しているかどうかを確認することが必要となりそうです。
また今後、法律が変わり財政状態の悪い厚生年金基金は解散が促されていきます。
基金が解散されると厚生年金の代行部分は国が支給することになりそうですが、上乗せ分は当然支給されなくなってしまいます。

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