ADSLとは
ADSLって何?
■ADSLとは
ADSLはAsymmetric Digital Subscriber Lineの頭文字をとって短縮したもので、エーディーエスエルと発音します。
ADSLは電話回線を利用してインターネット接続を行うための技術の1つで、光ファイバーやCATVと共にブロードバンド技術の1つに数えられます。
■電話回線を利用
ADSLでは、一般加入電話に使われている電話線を使って通信するため、新たに回線を敷設することなく、家庭や会社のコンピュータをインターネットに接続することができます。
ADSL以外にも、電話回線を利用したダイヤルアップ接続やISDNなどのインターネット接続方法が従来から存在していましたが、以下のような点でADSLは異なります。
通話をインターネット接続を同時に
電話回線を利用したダイヤルアップ接続では、アクセスポイントに対してダイヤルアップ(電話を掛ける)することで回線をつなぎます。
その上で、コンピュータのデジタル情報をアナログ信号に変換した後、電話線上を流します。
このようにダイヤルアップでの通信中はいわば電話を掛けているのと同じ状況であるため、電話で通話している間はインターネット接続は行えませんし、逆にインターネット接続を行っている間は通話は行えません。
それに対しADSLは通常の通話とは異なる周波数を使用してコンピュータのデータを送信するため、電話での通話を妨げることなく同時に使用することができます。
常時接続
電話回線を使用したダイヤルアップ接続では、コンピュータで通信を行う時にだけ回線をつなぎ通信が終了したら回線を切断しますが、ADSLはコンピュータが常に通信可能な状態にある常時接続となります。
これにより、使用料金体制がそれぞれ異なり、ダイヤルアップ接続では電話と同じく使用する時間が長くなればなるほど使用料金が加算される従量課金制が一般的ですが、常時接続であるADSLは月々定められた金額を支払う定額制が一般的です。
■ADSLの欠点
ADSLは、通信の仕組み上伝送損失が大きくなればなるほど通信速度が低下するという特徴を持っています。
伝送損失とは通信経路を流れる信号が減衰する度合いのことで、通信を行う距離が長くなればなるほど大きくなります。
つまり、ADSLは家庭もしくは会社から収容局と呼ばれる施設までの距離が長くなればなるほど通信速度は低下します。
電話回線を使用するため、電話回線網の発達した日本では場所を問わず利用できるADSLですが、建物の立地条件によっては、実用に足る通信速度が確保できない可能性もあります。
ADSLの利用が難しい場合には、光ファイバーやCATVなど他のインターネット接続サービスが選択肢となります。
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