クリティカルパスとは
クリティカルパスって何?
■クリティカルパスとは
生産工程やプロジェクトなどで、繋がりのある複数の工程や作業のうち、開始から終了までを繋ぐ時間的に余裕のない一連の作業の集まりをそう呼びます。
これによって工程やプロジェクト全体の所要時間などが決定されます。
簡単に言い換えると、前が終わらないと次の工程に進めない作業の集まりで、最も時間とコストのかかる組み合わせのこととなります。
つまり、そのクリティカルパス上の工程のどこかで遅れがあると全体の完成が遅れてしまいますし、クリティカルパス上に無い独立した作業を短縮できたとしても全工程は短くならない、ということです。
プロジェクトマネジメントという管理の仕事において、この一連の流れを守ることに力を入れることが重要とされています。
また、これを管理して工程短縮などを検討するためにプロジェクトやスケジュールを図表で表したものをネットワーク図、PERT図などと呼びます。
医療分野にもこの考えは活かされており、患者の入院から退院までの診療計画表をこのように呼んだりします。
■考え方の一例
まずはある物事に対して発生すると思われる全ての作業を書き出してみましょう。
今回は例として、二人で組立て式の棚を作成することで考えてみます。
そして書き出した作業から大まかに順序を組みます。
外箱から内容物を取り出す→説明書通りに組立てる→設置する→後片付けとなります。
この全体の流れがクリティカルパスとなります。
また、この一連の流れに完全に組み込むことができない作業も残ります。
部品が足りているかの確認、工具の準備などがあります。
ではこの工程を滞りなく進めるにはどうするかと言いますと、分担をします。
取り出す→組み立てる→設置といった作業を一人が行います。
もう一人には取り出しの際に同時に確認をしてもらい、取り出しが終わると同時に工具を準備してもらいます。
そして組立てている間に同時に片付けもしてもらうのです。
組み立てに手間取ると、設置するまでの肯定が遅れてしまうのがわかるでしょうか。
逆に、確認が滞っても組み立ては始められますし、工具が遅れても組み立てがまったくできないといったことはありません。
ではこの工程を短縮するにはどうしましょうか。
例えば組み立てで電動の工具を用意するとか、人数を増やすなどを行うと、組み立ての時間が大幅に短縮されます。
すると、予当初の予定よりも早く設置できるというわけです。
これが、クリティカルパスで工程を管理する考え方となります。
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