内線規程とは
内線規程(ないせんきてい)って何?
内線規程とは
「内線規程」とは、電気需要場所における電気工作物の設計、施工、維持、管理等の技術的な事項が包括された民間自主規格のことです。
関連する各種法令や電気設備技術基準の解釈が具体的にわかりやすく記述されており、電気工作物の工事、維持管理、運用等の業務に従事する人が保安上守るべき規範として広く活用されています。
「内線規程」は、電気需要場所における電気設備の保安を確保することを目的に作成されました。
「内線規程」は電力会社が電気工事の検査や審査等を行う際の基準としても用いられ、一般用電気工作物及び特別高圧を除く自家用電気工作物に適用されます。
「内線規程」は書籍として一般販売されています。別冊の付録は、各電力会社毎に異なります。
内線規程の内容
内線規程の内容は、本規程と予備規程の2つに分類されます。
本規程は義務的事項、予備規程は勧告的事項及び推奨的事項です。
(1)本規程
電気設備の技術基準の解釈に規程されている義務的事項、あるいは施行上保安に関して必要であると判断した義務的事項です。
本規定の内容を満たしていない場合は、電力会社の検査や審査に合格できないため、受配電を行うことができません。
(2)予備規程
義務的事項ではありませんが、遵守を期待される勧告的事項及び推奨的事項です。より遵守の期待度合いが高いのは、推奨的事項より勧告的事項の方になります。
また、内線規程の目次は以下のようになっています。
1編 総則
1章 定義
2章 適用範囲
3章 保安原則
4章 公害等の防止
2編 構内電線路の施設
1章 電線路の感電火災等の防止
2章 支持物の倒壊による危険の防止
3章 危険な施設の禁止
4章 供給支障の防止
3編 電気使用場所等の施設
1章 低圧配線方法
2章 電灯及び家庭用電気機械器具の施設
3章 低圧の電動機、加熱装置及び電力装置の施設
4章 特殊場所の施設
5章 特殊施設
6章 電灯及び家庭用電気機械器具の配線設計
7章 低圧の電動機、加熱装置及び電力装置の配線設計
8章 高圧受電設備・高圧配線及び高圧機械器具
内線規程の改定
内線規程は、1968年に初版が制定されました。
近年、オール電化住宅、電気自動車、家庭用太陽光発電及び燃料電池等が普及したことに伴って、2000年、2005年、2011年、2012年に、これらに関係する電気設備、施設、配線などに関する項目の改定及び制定が行なわれました。
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