51職種とは

51職種とは

51職種って何?

51職種とは

51職種という言葉を聞いたことがあるだろうか。
ほとんどの人にとって聞きなれない言葉であろう。
公共事業における言葉であり、建設業に携わる人以外はあまり関係のない言葉であるからだ。

農林水産省および国土交通省では、毎年公共工事に関わった業者と、そこで働く従業員の人たちの賃金を職種ごとに調査している。
この際、調査対象となる従業員の職種をすべて数えると51種類となるのである。

この調査は何のために行われるのか

この調査は「公共事業労務調査」といわれている。
まず調査の対象となる工事を選ぶ。
この時の基準としては下請け金額が1000万円以上の工事を選ぶ。
そしてそれに携わったすべての企業の従業員の10月の賃金を調査する。
それによって「公共工事設計労務単価」と呼ばれる、毎年の公共工事の予算価格を決定するのである。
調査の対象となる人は細かく分けられていて、元請企業、下請け企業を問わず、すべての労働者が対象となる。

この調査は昭和45年から毎年実施されている。
毎年実施することで、公共工事を行う上での社会環境の変化や、現行制度上生じる問題などを知ることができる。
これらの状況を踏まえ、適切な予算を決定することを目的としている。
それだけでなく労働者に適切な賃金が支払われているかどうかの調査でもある。
ブラック企業などが注目されている昨今では、この調査によって労働者の権利を守ることができる。

51職種の区分

本来職種といえば、「営業」や「事務」など、その人がどのような仕事を担当しているかを表す言葉である。
建設業なら「作業員」や「運転手」などがある。
しかし調査の対象となる職種は全部で51種類と非常に多く、さらには非常に細かく分類されている。
例えば、「作業員」だけでも「特殊作業員」、「普通作業員」、「軽作業員」に分類されている。
特殊作業員は特殊な技能が必要な作業員で、ブルドーザーやトラクターなどの操縦士がこれにあたる。
普通作業員は、人力による土砂等の掘削、積込み、運搬などを行う作業員である。
軽作業員は、簡単な清掃や片付け、など作業前の簡単な準備を担当する作業員のことを言う。

また「作業員」と「大工」、「とび工」が分けられていたりと、相当細かく分類されている。
さらにその区別の基準が、技能を有しているかいないかであるため、同じ作業をしていてもその人が技能を有していれば大工、有していなければ作業員になるということになる。
このように非常にややこしく、さらには51職種であるため数もかなり多い。
詳しいことは国土交通省のホームページを参照されたい。

http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/const/market/roumutanka/top.html

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