ABC分析とは
ABC分析って何?
■ABC分析とは
ABC分析という言葉を聞いたことがあるだろうか。
あるいはABC分析という言葉を聞いて、何に関する言葉かを想像することができるだろうか。
名前からは想像できないかもしれないが、このABC分析とは経営において非常に重要な要素である。
ABC分析とは、製造業において製品管理における指標である。
売り上げに占める上位の製品をAランク、中位の製品をBランク、下位の製品をCランクとする。
Aランクの商品は主力商品とよばれ、回転率が高く、常に在庫がなければいけないというような状態の商品である。
逆にCランクの商品は、重要度は低いため、あまり作りすぎると赤字になるが、しかし在庫が0でも困るような商品である。
■ABC分析の例
例えば商品1~商品10があったとする。
それぞれの割合とランクは以下の通りとする。
売上割合 | 累積売上 | ランク | |
---|---|---|---|
商品1 | 40% | 40% | A |
商品2 | 30% | 70% | A |
商品3 | 12% | 82% | B |
商品4 | 8% | 90% | B |
商品5 | 3% | 93% | C |
商品6 | 2% | 95% | C |
商品7 | 2% | 97% | C |
商品8 | 1% | 98% | C |
商品9 | 1% | 99% | C |
商品10 | 1% | 100% | C |
一般的にはAランクの商品は品目数でいうと全体の10%ほどと言われている。
少ない品目数ではあるが、売上の約7~8割はAランクで占めている。
Bランクの商品は品目数でいうと、全体の約20%、売上は2~3割ほどである。
Cランクの製品は品目数では全体の約70~80%であるが、売上は全体の1割ほどである。
この表を見ると、どの商品を重点的に管理すればよいかが一目でわかるだろう。
Aランクの商品は常に在庫がある状態にしておかなくてはならない状態である。
もしAランクの商品を在庫切れにしてしまうと、本来売れるはずだった商品を売ることができなかったとなり、機会損失が発生してしまう。
しかし、このABC分析が本当に力を発揮するのは、Cランクの管理である。
Cランクは打ち上げの割合こそ低いものの、買い手は確実に存在している。
しかし、作りすぎても在庫が余ってしまう。
このような商品こそ、在庫管理を慎重に進めていく必要がある。
適切なタイミングで適切な量の商品、在庫を用意することがコストカットにつながるのである。
■パレート分析について
ABC分析とよく似たものにパレート分析というものがある。
これはABC分析が在庫管理におけるコストカットを目的としているのに対し、こちらは顧客管理を目的としている。
面白いことに、売上の80%は全体の約1割の顧客が占めている企業が多い。
そうして同じように顧客をAランク、Bランク、Cランクと分けていくことで顧客管理を行うのがパレート分析である。
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