心房細動とは
心房細動(しんぼうさいどう)って何?
■心房細動とは
心房細動とは心臓が患う不整脈という病気の一種です。
心臓には筋肉があり、その筋肉に電気信号が伝えられ、筋肉が収縮運動を繰り返す事で血液を全身に送り出す役割を持っています。
そして、心臓内部には4つの部屋があり、それぞれが規則正しい運動をすることで上記の心臓としての正しい動きをするのですが、心房と言う部屋を動かす筋肉の電気信号が乱れてしまい、不整脈が起こっている現象が心房細動です。
この病気は最も不整脈の中でも多いものと言われ、高齢になるほど頻度が高まります。
80歳以上では約10人に1人はこの病気だと言われています。
■危険性
この病気の症状としては動悸やふらつき、失神の原因になることもあるのですが、まったく症状が無いことも多いです。
これだけでは命に関わるような危険なものではないのですが、もともと心臓に病気を持っていた場合は重たい症状が出やすく、心不全になってしまうこともあります。
この病気は心房が小刻みにけいれんするように震えるので、そのために規則正しい収縮ができなくなるというのは前述しました。
この症状が続くと心臓から正しく血液が送り出されず、心房内の血液の流れがよどみ、特に左側にある心房の壁の一部に血栓ができてしまいます。
これがはがれて心臓から流れ出し、脳内の血管を閉塞してしまう心原性脳梗塞症というものがあります。
この不整脈を持っている人はそうでない人よりも脳梗塞の発症率が五倍ほど高いと言われ、心房細動の最も大きい問題点とされています。
このタイプの脳梗塞はその他の原因となるものよりも突然に、大きな血管が詰まる場合が多いため重症化したり、場合によっては命に関わります。
もし一命を取りとめたとしても重い後遺症を残してしまうようです。
■治療
この病気が不整脈であり起こる症状が多様なため、治療法も現在は複数存在します。
脈が速くなり動悸が強い場合は心拍数を抑える薬を使用します。
心筋梗塞を起こしたことがあったり心肥大である人は心不全を発症しやすくなってしまうため、心房を正常なリズムで運動させたり、そもそも不整脈を予防する薬を使用し、薬で治まらない場合場合は電気ショックを行うこともあります。
また、脈がゆっくりになる場合ももちろんあり、その時はペースメーカーを必要とすることもあります。
最近では、原因となる部分をカテーテルで焼いて治療するアブレーションという方法もあり、根治療方として期待されています。
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