潜熱とは

潜熱とは

(せんねつ)って何?

潜熱とは

潜熱という言葉を聞いたことがある人は多いだろう。
そしてその多くは小学校、あるいは中学校の理科の時間に初めて聞いただろうと思う。
潜熱とは、例えば水(液体)から水蒸気(気体)へと、物質が変化していくことを「状態変化」というのだが、このように物体が状態変化する際に発生するエネルギーのことを言う。
水を温めていくと、だんだんと温度が上がった後に沸騰が始まって、水が水蒸気へと変化していく。
水が沸騰する際の温度が100℃であることはおなじみであるが、沸騰してから水蒸気になる際、温度はどのように変化しているのだろうか。
実はこの時、温度は100℃のまま一定なのである。
沸騰してからはどれだけ熱を加えても100℃を越える温度になることはない。
ということは熱を加え続けたエネルギーは無駄になるのだろうか。
しかし水の状態は変化しているのであるから、そこには何かしらのエネルギーが加えられているはずである。
これが「潜熱」である。
沸騰が始まってから加えられた熱はすべて水が水蒸気になるための潜熱としてあつかわれるのである。
これは逆の変化でも同様で。
水を冷やしていくとやがて温度が0℃になるが、それより小さい温度になるわけではなく、そこから先は水が氷へと変化していく。
この時に、水から氷へと変化したときのエネルギーも潜熱である。
潜熱には2種類あり、熱を吸収する潜熱と放出する潜熱とがある。
水から水蒸気になる場合は、潜熱が水のエネルギーを吸収(奪う)することによって、エネルギーを奪われた水は形をとどめることができなくなり水蒸気へと変化していく。
逆に水が氷になる際には、潜熱が放出したエネルギーが水に加わることにより、液体から密度の高い固体へと変化する。
このよう物質の状態が変化する際には必ず潜熱の働きがある。

身近な潜熱

実は私たちも知らず知らずのうちに潜熱を利用している。
例えば夏場にする「打ち水」。
これは熱くなったアスファルトに水をかけることによって水が蒸発する。
この蒸発の際に発生した潜熱がアスファルトの熱を奪うことによって、涼しく感じるのである。
単純に水をかけたからアスファルトの表面温度が下がったわけではない。
また私たちが運動したときに汗をかくが、そこにも潜熱が関係している。
運動すると体温が上がっていくが、そのまま上がり続けてしまえば体はおかしなことになってしまう。
そこで汗を放出し、その汗が蒸発する際の潜熱が体の熱を奪うことによって、体温を下げて体温を正常に保つのである。
このように潜熱は私たちの身近にも潜んでいる。

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