イプシロンとは

イプシロンとは

イプシロンって何?

イプシロンとは

イプシロンをご存じだろうか。
数学をかじっていたり、ギリシャ文字に詳しい人なら知っているだろう。
「ε」や「Ε」などの文字で表され、5あるいは5番目という意味である。
数学では「非常に小さな数字」を表す記号として使われたり、それ以外でも電磁気学や工学など物理の分野でも使用される。
しかし、今話題のイプシロンといえばイプシロンロケットであろう。

イプシロンロケット

イプシロンロケットとは、JAXA(宇宙空研究開発機構)が開発した小型ロケットの名称である。
2007年に次期固体燃料ロケットプロジェクトとして承認され、2013年には惑星分光観測衛星を載せて打ち上げることに成功した。
今までの国産のロケットには「ラムダロケット」、「ミューロケット」などギリシャ文字が使われており、イプシロンロケットもそれを継承して命名された。
またイプシロンはΕとも表すため「イプシロンロケット」→「Eロケット」→「いいロケット」というダジャレも込められている。
イプシロンロケットの特徴といえば、なんといってもシンプルかつコンパクトな構造である。
「宇宙への敷居を下げる」をスローガンに、安価かつ底コストで打ち上げを行うことができるロケットとして開発された。

今までのロケット

従来JAXAはイプシロンロケットが開発される以前は、前身の組織であったのISAS(宇宙科学研究所)から引き継いだ中型の固体燃料ロケットのM―V(ミューファイブ)とNASDA(宇宙開発事業団)から引き継いだ大型の液体燃料ロケットのH-ⅡA(エイチ・ツーエー)の2つを保有・運用していた。
しかし、これらのロケットは衛星を打ち上げるためというよりは、ロケットの実験・研究を主目的として開発されたものであったため、打ち上げコストも中型のM-Vは75億、大型のH-ⅡAは100億円もかかるなど、さまざまな課題を残していた。
それに対してイプシロンロケットは、2つのロケット開発のノウハウを最大限に生かし、シンプルかつコンパクトな構造にすることに成功、低コストでの開発を実現した。
またロケットの搭載電子機器の接続をLANなどを使用して簡素化することにより、管理もノートパソコン1台分で可能となった。
これにより管理や点検も容易に行うことができる。
そして最大の障壁であった上げ費用も1回30億円以下まで抑えることができ、まさに宇宙を開発していくために開発されたロケットである。
「宇宙への敷居を下げる」のスローガン通り、小型衛星を安価・高頻度、タイムリーに開発、運用することが可能となった。
今後はこのイプシロンロケットによって宇宙の開発が進んでいくことが期待される。

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