法面とは
法面(のりめん)って何?
法面
法面(のりめん)という言葉をご存じだろうか。
節度や盛土により作られる人工的な斜面のことである。
道路工事や住宅造形などに伴う土山採掘、盛土などにより形成される。
山道などを走っていると、山の斜面が自然にできたとは思えないほどきれいに整えられているのを見たことがあると思うが、それが法面であり、人工的に作られた斜面である。
また自然にできた斜面も法面に含まれる。
が、ほとんどの法面は人工的に作られたといってもいいだろう。
法面を作る際には注意しなければならないことがたくさんある。
その傾斜は節度や盛土が崩壊しないように綿密な計算を行い、崩壊の心配のない安定した勾配の角度にする必要がある。
そのため地質や岩質の調査は入念に行わなければならない。
また作ってからも、大雨や自然現象によって崩壊の恐れがあるなど、安定感はないため、定期的な管理・点検が必要だ。
警戒すべき自然現象としては、雨水や地下水の浸透などによる浸食、風や気温の変化などによる風化、地震などによる振動や地震力などなど、それらを考慮して管理・点検を行わなければならない。
何しろ1つ間違えれば大事故になりかねないのである。
落石防止の工事
先ほどから記述している通り、法面は土をきったりして斜面を作り、さらに作ってからもずっと自然にさらされ続けるため、あまり安定しない。
しかし、落石事故などは絶対に起こってはいけない事故だ。
いったん事故が起こってしまうと、被害者が出てしまう可能性もあるし、復旧作業にも時間がかかるため、その間交通がストップしてしまうなど二次的な被害も多い。
そこで落石防止の工事を行い、事故を未然に防いでいる。
落石防止の工事には数種類あるが、代表的なものは「岩接工事」だ。
接着強度の高いボルドモルタル(モルタル=接着効果の高いセメントのようなもの)を使用して、岩の亀裂部を目地モルタルで塞ぎ、さらに内部の空洞に注入モルタルを充てんすることで、不安定な岩塊と基盤を一体化させる。
亀裂をふさぐことで、地表水の浸透による崩壊や凍結・融解現象、温度変化の繰り返しによる風化などを防ぐことができるため、自然に対しての安定度が増す。
またもう1つの代表的な落石防止工事は、植物による保護である。
法面に植物を植えることで降雨等による浸食、風化から引き起こされる表層崩壊を防ぐ。
この方法は景観にもよく、場所によっては岩接工事よりも好まれる。
例えば、造園などが近くにある場合は、岩屑工事よりも、植物を植える方が適切である。
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