通達とは
通達って何?
通達
ニュースなどでよく耳にする「通達」という言葉。
誰かから誰かへのお知らせという意味であることはわかるのだか、あまり日常生活では使わない分、正しい意味を知らないという人は多いかもしれない。
しかし、仕事をするうえではこの「通達」を間違った使い方をしてしまうと大変なことになりかねないような言葉なのである。
通達とは主に行政機関内部において、上級機関から下級機関へ送る命令のようなものである。
上級機関と下級機関とは、例えば国土交通省と地方整備局のように、指揮監督関係にあるような関係のことを言うのだが、通達はその関係に基づき送られる命令や一般的定めのことである。
その内容としては命令だけでなく、行政内部の規定や法令の解釈、運用・取扱い基準などなど。
もし通達が役割を果たさず、上級機関と下級機関において法令の解釈などに相違があってしまっては大変なことになってしまう。
本来は行政内部で使われる言葉であるが、一般企業などでも使用することがある。
例えば同部署内の上司から部下へ、部署内の決まり事などを決めた際、それを伝えることを通達という表現を使うことがある。
報告と通達の違い
通達と最も対比的な意味になるのが「報告」である。
どちらも「知らせる」という意味があるが、報告は目上の人や機関に、通達は目下の人や機関に知らせるという意味を含んでいる。
つまり部下から上司に対して通達するということは間違いであり、逆に上司から部下へ通達する問いのも間違いである。
上司へ間違って使うのであれば注意されるだけで済むかもしれないが、もしお得意先や提携先の会社に間違って使ってしまうと非常に失礼なことになるため、言葉選びは慎重に行いたい。
通達と告示
さて、通達は行政内だけで行われるが、もし国から国民へお知らせをする必要があった場合はどのような表現を使うのだろうか。
国民は行政機関ではないため、通達という言葉を使うのは違和感があるし、報告という言葉も、国民は国の上司ではないためおかしくなってしまう。
その際は「告示」という表現を使う。
告示を行う際は簡書を使って知らせるか、あるいはインターネット上で各機関のホームページから行うこともある。
このように同じような意味を持つ言葉を3種類紹介したが、使う場面や対象はそれぞれで全く異なっているのである。
さらにこれらの違いは学校では教えてくれないので、社会人になってから初めて知ったという人も多いかもしれない。
うまく使い分けて相手に失礼のないようにしよう。
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