フレア溶接とは
フレア溶接って何?
フレア溶接
溶接を経験したことがある人はフレア溶接をご存じだろう。
鉄筋同士を重ね合わせた部分をアーク溶接を用いて接合する手法である。
フレア溶接によって鉄筋を重ね合わせることで、複雑な形の鉄筋をつくり出すことができ、また鉄筋自体の強度も向上する。
これによって耐震補強工事や高速道路の高架橋、大型建造物等の接合に用いることができるようになった。
アーク溶接とは
さて、先ほども何気なく出てきたアーク溶接であるが、これは一体何なのだろう。
アーク溶接とは空気中の放電現象(アーク放電)を利用し、同じ金属同士をつなぎ合わせる溶接法のことである。
金属材料(母材)と溶接材との間にアークを発生させ、母材(溶接したい金属)と溶接棒(溶接用)の両方を溶かしながら、溶接を行う。
溶接速度はとても速く、適切な溶接が行われれば、強度は非常に強くなる。
家の近所に小さな工場があった問い人はアーク溶接の現場を見たことがあると思う。
小さなマスクを手に持った人が、火花が出る機会を使って作業をしている場面を良く見かけたと思うが、あれがアーク溶接の現場である。
用途は多いが、溶接自体はそれほど大掛かりな設備が必要ないため、現在では広く普及している。
なぜフレア溶接と呼ばれるのか
フレア溶接は、先ほどにも既述した通りアーク溶接を利用している。
それならば初めからアーク溶接と同じ分類に含めていればいいのではないだろうか。
わざわざ別の名前を使って呼ぶ必要はあるのだろうか。
なぜ、アーク溶接と区別して、フレア溶接と呼ばれるようになったのだろか。
フレア溶接によって溶接された鉄筋はVの形をしていたり、カタカナのレの形になっている。
これがそれぞれ「V形フレア」「レ形フレア」と呼ばれるため、フレア溶接という。
普通の溶接であれば、平型の金属同士を溶接するが、フレア溶接では、平型とV型の金属を組み合わせたり、V字型とV字型の金属を組み合わせて溶接したりする。
平型とV型の溶接でV形フレア、V型同士の溶接でレ形フレアが出来上がる。
アーク溶接は溶接のための手法、フレア溶接は溶接によってできた鉄筋のことを指していると思ってもらえればいい。
フレア溶接を行う際に必要な資格
フレア溶接を行うには資格が必要となる。
さらにその資格はどんな工事を行うかで変わってくるため注意されたい。
杭頭補強工事は「縦向SA-2V」の資格が必要になり、柱フープ筋は「横向きSA-2H」 が必要になる。
どちらも日本溶接協会が行っている検定試験である。
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