ハイブリッドディスクとは
ハイブリッドディスクって何?
■キャッシュメモリにFlashメモリを採用したHDD
ハイブリッドディスクは、従来のHDD(ハードディスクドライブ)にキャッシュメモリとしてFlashメモリを採用することで、コストをできる限り低く抑えつつもHDDよりも高いパフォーマンスを得ることを目的として開発された補助記憶装置です。
ハイブリッドハードディスクドライブ(ハイブリッドHDD)と呼ばれることもあります。
■キャッシュメモリとは
キャッシュメモリとは、メインでデータを記憶するディスクよりも高速にデータアクセスが可能なメモリを小容量設けることで、メインでデータを記憶するディスクへのアクセス回数を減らし、データ読み書きのパフォーマンスの向上を図るという仕組みです。
従来からHDDはメインメモリと比べアクセス速度が低速であるため、コンピュータ全体のパフォーマンスを低下させるボトルネックになってしまうことがありました。
このHDDへFlashを用いたキャッシュメモリを搭載することで、このような問題の解消が期待できます。
■同じくFlashメモリを使用するSSD
同じくFlashメモリを使用した補助記憶装置としてSSD(ソリッドステートドライブ)と呼ばれるデバイスがあります。
SSDではすべてのデータをFlashメモリに記憶するため、データアクセスが高速となります。
その上、HDDのようなディスク(円盤)やデータを読み取るためのアームのような機械的な可動部が無く、HDDと比較して衝撃に強く故障しづらい、または動作音が静かなどのメリットがあります。
更に、発熱も少なく、消費電力も少なくなります。
このような特徴は、特にノートパソコンのようなモバイル機器と相性がよく、ストレージとしてSSDが採用された製品が次々と登場しています。
しかしその一方で、HDDと比較し容量単価が高くなってしまいます。
技術の進歩によって、日々安くはなっていますが、依然としてHDDよりは割高です。
そこで、全てをFlashメモリに保存するのではなく、HDDのキャッシュメモリとして部分的にFlashメモリを用いることによって、コストをSSDよりも低く抑えつつもHDDよりも高いパフォーマンスを得ることができます。
■場合によっては、全く違う意味で使用されることも
WindowsとMacOSというように、2つ以上の異なるOSから読み取ることのできる記憶媒体(CD-ROMやDVD-ROM)のことをハイブリッドディスクと呼ぶこともあります。
また、DVDドライブとブルーレイドライブの両方で使用でき記憶媒体が開発されていて、この記憶媒体のことをハイブリッドディスクと呼びます。
このように、ハイブリッドディスクという用語はさまざまな技術や製品を表す用語として使用されているため、どの意味合いで使用されているかを文脈から判断する必要があります。
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