売掛金とは

売掛金とは

売掛金って何?

■概要

売掛金とは、企業の営業取引から発生する未回収金で、1年以内に回収が見込まれるものをいいます。
販売した商品の代金を受け取る権利なので債権ということになります。
簡単にいえば「ツケ」ということです。
通常の現金取引とは違い、相手方の業績悪化などにより売上代金が回収できないというリスクも存在します。

■売掛金の発生と消滅の流れ

売掛金は掛取引という取引形態から発生します。
この掛取引というのは代金が後日決済される取引のことです。
まず、商品やサービスの納品が行われます。
商品やサービスの納品されると売上債権が発生し、その債権に基づいた金額を後日相手方に請求します。
相手方が代金を支払い、代金受領が完了すれば売上債権が消滅し、売掛金の回収完了となります。

■売掛金の時効について

売掛金には時効があります。売掛金にも種類があり、その種類ごとによって時効にかかる期間も変わってきます。
たとえば、ホテルの宿泊代や飲食代の売掛金は1年で時効となります。
運送料の時効も1年です。一方、卸売りや小売りなど比較的金額が大きくなるものの売掛金の時効は2年となっています。
それ以上金額が大きくなる建築工事の請負代金などの時効は3年です。
ただし、時効を中断して時効のカウントを1からリセットする方法もあります。
たとえば、債務者(売掛先)から債務確認書などをもらったり、売掛金の一部を支払ってもらうことで時効をリセットできます。
まれにお金を貸している人が月1000円でもいいから払ってくれと言うケースがありますが、あれは良心でそう言っているのではなく、時効をリセットするために債務者に支払いを求めているだけです。
ちなみに、この売掛金の時効については時効を迎えると債権が自動的に消滅するというわけではなく、債務者(売掛先)が時効を主張して初めて時効となります。

■売掛金を確実に回収するために

売掛金はその性質上、取引先の業績悪化などによって回収が不可能となる場合や、管理ミスによる回収漏れとなる場合があります。
そうした事態を防ぐために、しっかりとした予防策を講じることが大切です。
たとえば、取引先ごとに売掛金の管理台帳を作成し、売掛金の回収に関する取り決めを作り確実に集金を実施したり、取引先ごとに与信枠を設定して売掛金はその与信枠内で行うなどです。
これらの対策をしっかり行うことで、売掛金の回収をより確実にすることができます。
売掛金の回収漏れは業績の悪化に直結するので、対策をしっかりと行いましょう。

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