経常利益とは
経常利益って何?
■概要
経常利益とは、会社本来の儲けである営業利益に営業外利益を足して営業外費用を引いて算出したものです。
会社の総合的な収益力を見るための重要な指標となっており、経常(ケイツネ)とも呼ばれます。
■営業利益、経常利益、純利益の違い
一言に利益といっても様々な種類があり、種類によって意味することも違ってきます。
ここでは各利益について解説していきます。
1.営業利益
営業利益は売上から販売費用(原材料や人件費)を引いたもので、会社の本来の営業活動から稼ぎだした利益となります。
本業でいくら儲けているかを示す指標となります。
営業利益=売上高—販売費用
2.経常利益
経常利益は営業利益に営業外収益を加えたりもので、本業以外の収入や支出も合わせた総合的な収益力を示す指標となります。
営業外収益には銀行等に支払う利子や貸付金の利息などが含まれます。
経常利益=営業利益+営業外利益—営業外費用
3.純利益
当期純利益は最終利益ともよばれ、経常利益に特別利益や特別損失を加え、更にそこから税金などを引いて最終的に会社に残る利益のことです。
特別利益や特別損失とは土地や株式の売買など一時的な企業活動で発生する営業とは無関係の収益のことです。
当期純利益=経常利益+特別収益—税金
■注目すべき利益
上で説明したように、利益といってもいくつかの種類があります。
その中でも注目すべきなのが経常利益です。
経常利益はその会社の通信簿ともいわれ、会社の本業だけではなく借金の利息や資産運用による収入など総合的な収益力をはかる指標になるからです。
会社の収益性を判断する材料として銀行なども非常に重要視している指標となっています。
また、当期純利益も株主にとっては非常に重要な指標となります。
最終的に会社に残るお金である当期純利益によって配当が決まるからです。
そのため、会社の経営状態を知るには経常利益に注目し、配当について分析をしたいときは当期純利益に注目するといいでしょう。
■経常利益が赤字なのに当期純利益が黒字になるケース
まれに経常利益が赤字なのに当期純利益が黒字になるというケースがあります。
これは土地や株式の売買によって一時的に大きな黒字が出た場合に見られる現象です。
しかし、会社本来の総合的な収益である経常利益がマイナスであるため、会社の経営は苦しいと予想できます。
一方、当期純利益が赤字でも経常利益が黒字であれば、まだまだ業績回復の余地があると見ることもできます。
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