役職手当とは
役職手当って何?
■概要
役職手当とは主に管理職に支給される手当てのことで、管理職としての責務や役割などに対して支給されます。
具体的には部長手当・課長手当などがこれにあたります。
管理職になると残業手当が支給されないことも多くなり、管理職になると収入が下がってしまうこともあることから役職手当で調整されている場合も多くなっています。
役職手当の目安としては残業代に見合う分として基本給の15%に部下との交際費5%を加えた合計20%が相場となっているようです。
■役職手当の注意事項
役職手当は多くの企業で導入されている賃金形態ですが、誤解されている点なども多くある手当です。
ここでは役職手当に関する注意事項について解説していきます。
課長以上の役職には残業代がつかないというのは誤り
課長以上の役職には残業代がつかないと勘違いされていることがありますが、厳密にいえばこれは誤りです。
残業代がつかないのは管理監督者に該当する役職であり、管理監督者の範囲は非常に狭く店長や課長といった人も該当しないことが多いのです。
管理監督者かどうかは労働条件や職務内容など様々な労働実態によって判断されます。
たとえば、労働時間などの規制の枠を超えて活動せざる得ない職務内容・責任・権限を有していることやその地位にふさわしい賃金が支給されていることなどです。
そのままでは役職手当は残業代にならない
役職手当を残業代の代わりに支給するということはよくありますが、役職手当をそのまま支給していては残業代の代わりにはなりません。
就業規則などにしっかりと文章で役職手当が残業代の代わりだということ明記しなくてはなりません。
さもないと、役職手当と残業代は別という扱いになって残業代の未払いが発生してしまいます。
役職手当は割増賃金の算定対象
役職手当は割増賃金の算定対象です。
もし残業代の未払いが発覚して未払い残業代を再計算する場合、役職手当も含めて残業代の単価計算が行われるため会社の負担が重くなります。
■役職手当の世間相場
役職手当の金額の相場がわからない場合は世間相場として統計の数字を利用するのが有効です。
たとえば、東京都の中小企業の役職手当は部長68,334円、課長42,045円、係長20,166円となっています。
一方社員数が1000人以上の大企業の場合は部長82,700円、課長56,300円となっています。
これらが相場となっていますが、役職手当の金額決定にあたっては時間外手当を含めた非管理職の手取りとの逆転現象に十分注意しましょう。
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