増値税とは

増値税って何？

■概要

増値税とは中国の付加価値税のことで、日本の消費税に相当します。
物品の販売や加工修理、物品の輸入などを行う際に課税され、基本税率は17％となっていますが穀物や飼料などの一部物品の税率は13％となっています。
増値税の制度はかなり複雑なものとなっており、外資系企業にとっては中国市場参入における障壁の１つとなっています。

■増値税の還付について

輸出品にかかる増値税の税率は０％となっており、生産型の外資系企業が国内で仕入れを行う際に支払った増値税は一定の条件を満たせば還付されます。
還付には還付・免除・控除の３つの方法があります。

１.還付

生産系企業が輸出する製品について、控除すべき仕入増値税額が納付された税額より多い場合、控除しきれない金額が還付されます。

２.免除

生産系企業が輸出する製品の生産販売段階の増値税が免除されます。

３.控除

生産系企業が製品の製造のために仕入れた原材料購入時に支払った増値税を、国内販売の売上増値税から控除します。

■納税企業の種類と税率

増値税が定める納税企業には「小規模納税人」と「一般納税人」の２種類があります。

小規模納税人

サービス・小売業の場合は年商100万元以下、卸売りの場合は年商180万元以下が小規模納税人になります。
小規模納税人は売上高に4%~6％の税率をかけて算出された税額を納付します。
製造業の場合は６％の税率、商業の場合は４％の税率になります。
ただし、仕入税額の控除は受けられません。

増値税額＝課税売上高×4%〜6%

一般納税人

一般納税人は小規模納税人の基準を超える企業や増値税の納付・還付能力がある企業などが認定されます。
また、支店などが小規模納税人の基準に該当する場合でも本社が一般納税人の資格を有するならば支店も一般納税人となります。
ちなみに、ガソリンスタンドはすべて一般納税人となります。
一般納税人の納税額は売上に税率をかけ、そこから仕入税額控除を差し引いた金額となります。
税率は基本的に17%ですが、一部の物品は特例率として13％になります。

増値税額＝課税売上高×税率—仕入税額控除

■一般納税人の申請資料

一般納税人として認定されるには申請資料を提出しなくてはなりません。
一般納税人の申請資料は以下のようになっています。

１.営業許可証
２.定款と関係契約書
３.銀行口座証明と金庫の購入「発票」
４.増値税一般納税人申請認定表２部
５.その他（所轄税務署に要求される必要資料）
６.２名以上の会計士資格および１名以上の助理会計士資格