サブプライムローンとは
サブプライムローンって何?
■概要
サブプライムローンとはアメリカで貸し付けされるローンのうち、低所得者層(サブプライム層)向けのローンのことです。
信用力が低い人向けのローンであり、反対に信用力が高い人(プライム層)向けのローンはプライムローンと呼ばれています。
サブプライムローンはプライムローンと比較して金利が高く設定されており、サブプライムローンが組み込まれた証券化商品は2008年の金融危機の引き金にもなりました。
■サブプライムローンの基準
サブプライムローンは以下のような条件に該当する人に貸し出されます。
1.借り入れが所得の50%以上ある
2.過去1年間に30日間の延滞を2回以上している
3.過去5年以内に破産している
一般的に考えれば非常にリスクが高い融資となり、日本では消費者金融も利用できない水準となっています。
そのため高い金利設定はもちろん、購入した住宅を担保に入れるなどの対策がとられています。
■金利の特徴
サブプライムローンの金利の特徴は最初の数年間の金利は低く設定できるということです。
最初の数年間は割安な金利ですが、数年が経過すると金利があがって返済額も増えるため返済が困難になる場合があります。
このことを知らずに無計画なローンを組み、返済ができなくなるというケースが急増しました。
そのため、サブプライムローンが急速に普及し始めて数年が経過した2008年に一気に住宅ローンの焦げ付きが起き、リーマンショックへとつながりました。
■サブプライムローンの証券化と金融危機
2008年の金融危機の原因となったサブプライムローンは、証券化によってその被害が大きく拡大しました。
ローンを組成した銀行やローン会社はローンをリーマン・ブラザーズなどの証券会社に売却し、証券会社が様々なローンを組み込んだ商品を作りあげて多数の投資家に販売しました。
ローン会社や銀行はローンを証券会社に売却すればリスクを負わなくて済むため、手数料を稼ぐためにまともな審査も行わずどんどんローン融資を実行して証券会社に債権を売却していきました。
証券会社は購入したローンを証券化し、投資家に販売することで更に手数料を稼ぎました。
こうしてサブプライムローンが急増しましたが、元々信用力がほとんどない人達が借り手であったため数年が経過して金利が上がると急速に焦げ付いていきました。
その結果、焦げ付いたサブプライムローンを含む金融商品はほとんど紙くずとなったため金融危機が発生しました。
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