格付け機関とは

格付け機関とは

格付け機関って何?

■概要

格付け機関とは、金融商品や企業の信用状態を審査・評価して格付けする機関のことです。
世界的に有名な格付け機関としてはムーディーズやS&Pなどがあり、発行体から依頼があった時はもちろん、依頼を受けずに企業について分析を行って格付けすることもあります。
2008年の金融危機では原因となったサブプライムローンを含んだ証券化商品に最高ランクの格付けがされていたことから、格付けの信憑性について大きな議論を呼び起こしました。

■格付けの問題点

格付け機関の格付けは投資判断を下す時の材料になるなど便利な側面もありますが、最近ではその問題点が多く指摘されています。
ここでは格付けの問題点について解説していきます。

1.盲目的に格付けを信じてしまう

格付け機関が格付けを行うことで、その格付けを盲目的に信じてしまい自身でしっかりと投資判断を行わないというケースが散見されます。
2008年の金融危機においても、高い格付けがされていた証券化商品に盲目的に投資していたため被害が広がりました。

2.発行体から手数料を得るビジネスモデル

格付け機関の主な収入は発行体からの手数料収入です。
つまり、発行体は手数料を支払って格付け機関に自社の金融商品などを格付けしてもらうことになります。
しかし、これでは格付けされる企業が格付け機関の顧客ということになり、ネガティブな格付けをしづらいという問題が生じます。
自社にとって不利になる格付けをする格付け機関には依頼しないので、格付け機関の収入が下がってしまうのです。
こうした点から、格付け機関の格付けは歪められている可能性もあります。

3.大きな影響力を持ち過ぎている

格付け機関は世界の金融市場に非常に大きな影響力を持っています。
格付けを投資判断の基準にしている運用会社もあり、格付け1つで市場が大きく動きます。
そのため、ある国の国債に対してネガティブな格付けがつくと国債の金利が上昇し、資金調達コストが上がってしまうこともあります。

■格付けの記号

格付け機関によって格付けの記号は異なりますが、世界的な格付け機関であるムーディーズやS&Pの記号はAAA(トリプルエー)やAaaなどで示されます。
どちらともAが3つ並んだものが最高ランクの格付けで、次がAA(ダブルエー)、その下がAとなり、このAが投資適格の格付けとなります。
このように、格付けが下がるごとにアルファベットの数が1つ減っていきます。
BBまで下がると投機要素が強いと判断され、それより下位のBは信用力に問題があるとされます。

「ワードサーチ」は日常雑学・各種専門用語や業界用語などの意味を初心者にも分かる様に解説している用語集サイトです。
IT用語、お金・投資用語、ビジネス用語、日常雑学用語等を調べる際にご活用くださいませ。

日常雑学用語

ビジネス用語

IT用語

お金・金融用語

このページの先頭へ