会社の変動費とは

会社の変動費とは

会社の変動費って何?

■変動費と固定費

会社の会計を見てみると、変動費、固定費という言葉がよく登場する。
何ともイメージがつくようなつかないような言葉ではあるが、詳しく見てみると意外と知らないことも多いかと思う。
そこで本記事では、この2つの言葉、とりわけ変動費について詳しく解説していく。
まず、変動費と固定費を説明する前に、「売上」について説明していく。
売上と聞くと、純粋な利益というようなイメージがあるかもしれないが、ここでは「売上=変動費+固定費+利益」、のように会計用語として扱う。
これを踏まえて、変動費とは、売り上げに比例して変動する費用のことである。
材料費や仕入れの費用などがこれにあたる。
対して固定費とは、売り上げには左右されない費用のことである。
売れても売れなくても金額は一緒である、人件費や家賃などがこれにあたる。
固定費は、例えば製造業ならば、どれだけ製品を製造してもしなくても同じだけお金がかかってしまうため、いかに変動費を抑えるかということが課題となってくる。

■様々な会計用語

変動費率という言葉がある。
これは売上における、変動費の割合であり、「変動費率=変動費÷売上」で求めることができる。

例えば製品Aがあるとして、仕入れが9000円、人件費が3000円とする。
この時、売上は

売上=変動費+固定費+利益=9000+3000+0=12000

となる。
したがって、変動費率は

変動費率=変動費÷売上=9000÷12000=0.75

となる。

そして、この変動費率を使って求める数値に「損益分岐点」という言葉がある。
損益分岐点=固定費÷
(1−固定比率)となる。
先ほどの製品Aの例を使うと

損益分岐点=固定費÷(1−固定比率)=3000÷(1−0.75)=12000

となる。
この時、この製品を12000円で売ると、赤字でもなく黒字でもなく収支0となる。
8000円未満の値段で売れば赤字、12000円より高い値段で売れば黒字ということになる。
結局元の数字に戻っただけで、なんか変な感じがすると思う方もいるかもしれない。
それもそのはずで、この説明では、「売上」という言葉をまだ商品が売れていないのに使っている。
いつも使う「売上」という言葉と、会計用語として使う「売上」の違いが違和感になってしまったかもしれない。
この損益分岐点は、いくらで商品を売るかという目安の数字になる。
もう一つ、限界利益という言葉がある。
これは「売上−変動費」で求めることができる。
今度は、仕入れ値5000円、人件費10000円の商品Bを使って説明する。
商品Bの売り上げは

売上=変動費+固定費+利益=5000+10000+0+15000

であるから

限界利益=売上‐変動費=15000-5000=10000

となる。
しかし、限界利益という名前をしている割に、この商品Bを10000円で販売すると赤字になってしまうのではないか。
確かにその通りである。
しかし、2つ以上売り上げるとどうなるだろう。
商品Bを2つ仕入れると5000円×2=10000円となる。
しかし、人件費は固定費なので、2つ以上製品を仕入れても10000円のままである。
そうすると、売上は

売上=10000+10000=20000

となる。
商品Bの売値は10000円だったので、1つだけだと赤字であったが、2つ売ると収支0となる。
このように、人件費が少し高くつくときは、限界利益を目安に仕入れ数を決めていく。

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