信託銀行とは

信託銀行とは

信託銀行って何?

■概要

信託銀行は信託業務を主な業務とする銀行のことで、信託業務と銀行業務を兼営している金融機関のことを指します。
信託銀行は全ての銀行業務及び信託業務を営むことが認められているため銀行業務と信託業務を兼営している場合がほとんどですが、中には市場規模や収益性の観点から得意とする一部の信託業務に絞ってサービスを提供している信託銀行もあります。

■信託業務

そもそも信託とは他人(受託者)に一定の目的を持って財産を管理・処分させ、財産の管理を通じて得られた利益を受益者に配分することです。
中世ヨーロッパで十字軍の兵士(委託者)が戦地に赴く際に故郷に残す家族(受益者)のために自分の土地や財産などを信頼できる友人(受託者)に預け、家族の生活を守るなどして発展してきた仕組みです。
信託には金銭信託や土地信託など様々なものがあります。
ここでは主要な信託を5つ紹介します。

金銭信託

金銭信託は顧客である委託者から預かった資金を手形割引や有価証券の形で運用する信託のことです。
運用益によって配当率が変動し、元本が保証される商品もあれば保証されない商品もあります。

貸付信託

貸付信託とは顧客である委託者から預かった資金を長期貸付によって運用し、そこから得た利益を分配する信託のことです。
収益が半年ごとに分配されるタイプと満期時に一括して支払われるタイプがあります。
金利上昇時に強みを発揮する信託となっています。

年金信託

年金信託は企業が従業員の年金給付に充てる資金を信託銀行が引き受けて管理運営する信託のことです。
私的年金となるため従来の公的年金に上積みされて支給される年金という位置づけで、運用益によって給付額が変動する確定拠出年金や給付額があらかじめ決まっている確定給付年金などの種類があります。

土地信託

土地信託は不動産信託とも呼ばれ、土地や建物などの不動産オーナーが信託銀行にその運用や管理を委託し、信託銀行はそこから得られた利益をオーナーに分配する信託のことです。

証券投資信託

証券投資信託はいわゆる投資信託のことで、多くの委託者の資金をファンドとして設定して有価証券などで運用する信託のことです。
信託銀行は投信委託会社(運用会社)からの運用指示を受けてファンドの運用を行います。
投資信託は銀行や証券会社などの窓口で購入できますが、基本的に資産の管理を行っているのは信託銀行、運用指図を行っているのが運用会社となっています。

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