換算とは
換算って何?
換算とは
換算という言葉を聞くと、海外のお金とのレートを思い浮かべる人が多いかもしれない。
つい先日もスイスフランが暴落したり、1ドル=120円に数年ぶりに回復したりと、換算に付いての話題は多い。
換算とは、ある数量を他の単位に変えて計算しなおすことである。
例えば、アメリカなど海外へ旅行したときには円がそのまま使えるわけではなく、円をドルに換算して、両替してもらうのがふつうである。
算数などでは㎝(センチメートル)とm(メートル)の違いを習うはずである。
換算できるものは身近にある。
円とドルの換算の歴史
つい先日、1ドル=120円になった。
これは数年ぶりの出来事である。
しかし、歴史をたどってみると、円とドルの換算が変わることは頻繁に起きている。
有名なものといえば、世界恐慌、ブレトンウッズ体制、リーマンショックなどなど、歴史的な出来事が起こった際には必ず、円とドルの換算が変わっている。
世界恐慌
1929年10月、世界恐慌が発生。
原因は諸説あるが、当時世界経済の中心であったニューヨーク証券取引所で株価が大暴落した。
これらが世界各国の経済へと波及していき、世界的な大不況を巻き起こした。
当時は金本位制を取っており、各国が保有する金の量がそのまま貨幣の勝ちになっていた。
そうすると、アメリカは金を流出させまいと金輸出を禁止にする。
それに対して日本は1930年に金輸出を解禁。
当然日本の金はアメリカへと流出していく。
アメリカとの金の取引は多くなり、一時的に100円=50円(1ドル=2円)まで上がっていった。
しかしこのペースを維持できずに、日本も金輸出を禁止せざるを得なくなった。
管理通貨体制へと移行し、金の輸出を止めると、円の勝ちは大暴落、32年ごろには100円=32ドル(1ドル=3円)、32年の暮れには100円=20ドル(1ドル=5円)まで下落していった。
ブレトンウッズ体制
ブレトンウッズ体制とは、第2次世界大戦後の固定為替相場のことである。
戦後日本の経済はアメリカに指導されていた。
当初は軍事用為替層亜は1ドル=15円となっていたが、その後急激なインフレにより48年7月には1ドル=270円、49年には1ドル=360円となった。
その後ブレトンウッズ体制の下で1ドル=360円の固定相場の時代となった。
リーマンショック
こちらはご存じの人が多いだろう。
2007年に発生したサブプライムローン問題を発端として起こった世界的な金融危機である。
一連の流れの中で大手証券会社であったリーマンブラザーズが倒産したとこからこの名前がついた。
記録的な円高となり一時は1ドル=80円となった。
このように歴史的な出来事には、常に円とドルの換算の変化がつきものである。
しかも時代によっては1ドル=2円の時代から1ドル=360円の時代まで様々であり、金額の差が大きくなるほど、日本とアメリカの立場関係も全く変わってくるので、面白い数字である。
円高?円安?
ところで1ドル=80円の時代になった際に、歴史的な円高だといわれていた。
その前は1ドル=120円くらいで安定していたのだが、それが80円になったのに円高とはいったいどういうことだろう。
円のほうが低くなっているから円安ではないのかと思った人も多いかもしれない。
どちらにしてもパッと見ただけでは混乱してしまうだろう。
私たちは普段は円しか使っていないため、その価値が変化しても、生活が変化するわけではない。
しかし両方使っている人から見れば大きな問題なのである。
例えば1ドル=120円の時代だった時に480円の商品をドルで買おうとすると、4ドル必要になる。
しかしこれが1ドル=80円となると、480円の商品を購入するためには6ドルも必要になる。
つまりドルの勝ちが下がってしまったために、円では同じ金額でも、ドルで換算したら必要な金額が多くなってしまうのである。
円安、円高は片方の立場から見ただけでは理解しにくいため、円とドルの両方の視点から考えるとわかりやすい。
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